一般衛生管理 ”7S”とは?

HACCPの義務化に向けて、欠かせないのが『一般衛生管理』です。その中でカギとなるのが、”7S”です。

食品衛生の7Sとは、整理・整頓・清掃・清潔・習慣化の5Sに『殺菌』・『洗浄』を付け加えた衛生管理のことを言います。今回はその7Sについてご紹介していきます。

整理は食品衛生の基本中の基本です。必要なものと不必要なものをはっきりと区別し、不必要なものを処分することを言います。不要なものが作業場にあると、動線が悪くなったり清掃しずらくなったりなど作業効率が落ちてしまうこともあります。また害虫の棲家になってしまうこともあるため、衛生的にも好ましい状態とは言えません。

整頓の基本は定位置管理です。(※3定管理)ある特定の従業員しか保管場所が分からないものがあると、その人が確認しないと作業が進まなくなってしまいます。どこに何を保管するかをルール化することで作業効率も上がり無駄なロスも軽減されます。                             

定位置・・・置く場所を決める。

定品・・・置くものを決める。

定数・・・置く量を決める。

ゴミや塵などを取り除き、綺麗な状態にすることを言います。ゴミや塵が残っていると、異物混入などの食品トラブルが起こる可能性が高まります。定期的に正しく清掃が行われているかを確認することが重要です。

汚れの原因をしっかりと把握し、水・湯・洗剤を使い分け機械・設備などの汚れを洗い清めることを言います。食品に付着する汚れや微生物を除去することや使用済みの調理器具や食器などの汚れもしっかりと取り除き、消毒の効果をより一層高めていくことが大切です。

有害な微生物や菌を除去したり、増殖させないようにすることを言います。食品における殺菌作業を怠ると、食中毒が発生するケースも少なくありません。食中毒は、時には命に関わる可能性もある危険なものです。

整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌の作業手順が徹底されるように従業員を管理することを言います。各工程における作業手順を作成しても、それが正しく実行されていなければ意味がありません。決められたルールをしっかりと守る習慣づけを徹底しましょう。

汚れのない綺麗な状態を維持しましょう。「整理、整頓、清掃、洗浄、殺菌」が習慣化されることで、微生物レベルでの「清潔」さを保つことができます。そして、継続的な維持が食品リスクの低減につながり、消費者に安心安全な製品を提供することができます。 

まとめ

目に見えない食中毒を予防するためには、見た目の清潔さと、微生物レベルでの清潔さの両方が求められます。食品衛生を守るために、『7S』の徹底をしっかりと行うようにしましょう。