生物的危害要因について
生物的危害要因の例としては、食品の不衛生な取扱いによって食品が微生物に汚染されたり増殖したりすることが挙げられます。
そのような食品を喫食した消費者は、食中毒によって健康を害してしまうかもしれません。
生物的危害をよく知る
生物的危害とは、食中毒原因菌とそれらが産生する毒素、ウイルス、寄生虫などが挙げられます。
カンピロバクター
家畜や家きん類の腸管内に生息し、食肉(鶏・豚)や臓器および飲料水を汚染します。
死滅温度:85℃~90℃で90秒以上加熱
サルモネラ属菌
動物の腸管、自然界(川、下水、湖等)に広く分布している。
死滅温度:75℃以上で1分以上加熱
ウェルシュ菌
芽胞を形成する細菌で、ヒトや動物の腸管内、土壌や下水等自然界に広く分布する。
(芽胞)100℃で2~100分以上加熱。一般的には98.9℃で26~31分。
ノロウイルス
少量で感染し、発症率が非常に高い。感染力が非常に強く、人の手指などを介して人から人へ感染する。空気が感染していると空気感染することがある。
貝類(二枚貝)・二次感染(ヒト)
死滅温度:85℃~90℃で90秒以上加熱
食中毒予防の3原則
1.菌を持ち込まない・つけない
・正しい手洗い
・交差汚染の防止
・調理従事者の体調管理
2.菌を増やさない
・迅速な調理
・速やかに提供
・適切な温度管理
3.菌をやっつける
・十分な加熱
まとめ📍
生物的危害の原因となる細菌やウイルスなどが、食品中で増殖してしまったものを出荷すると、大量回収や大きな健康被害をもたらし、リスクも負いかねません。自社で取り扱う原材料から、どのような菌を危険視しなければならないのかを把握することが重要です。食中毒予防の3原則を守りながら、衛生管理を行っていきましょう。